バレーボール観戦と山旅の記録
2023.11.03-05 JTサンダーズ広島ホーム
このブログはバレーボール観戦前にご当地の山に登ったり城を攻めたりアクティビティを詰め込むエクストリーム観戦の記録です。今回の観戦地は鳥取県・米子産業体育館(鳥取県)観戦。前日に鳥取県の名峰・伯耆大山(ほうきだいせん)紅葉登山をした記録です。
今回は山登りのフレンドと二人旅。VNLで全日本男子バレーが3位銅メダルを獲得したその頃に、山のフレンドから「男子バレー面白そうだね、私も行きたい」と寝言を言われた。
いつも秋冬はVリーグの地方大会観戦がてらご当地山登りをしてるから、紅葉の時期に鳥取観戦と大山(だいせん)行かない?
「大山登ったことがない。行きたい、行きたい」
二つ返事で11時間長距離バスの旅に付き合ってくれる山のフレンド。
今回は天気に恵まれて最高の紅葉ハイクを楽しめた他、それまで「鳥取は遠い」「鳥取だか島根だか」「鳥取出身者って東京にいない」という関東の都会暮らしが勝手に抱いていた山陰に対する偏見を全て払拭し、「鳥取島根サイコウ」「夜行使えば日帰り登山可」「また来たい、絶対来る」と心の距離が縮まる体験にいくつも出合った。
登山を絡めるとどうしても現地に早朝に着く手段を選ぶため、移動手段は飛行機でも新幹線乗り継ぎでもなく東京新宿→鳥取県米子、約750km 11時間の夜行バスの旅を選んだ。
文化の日を絡めた週末三連休とあって大人気で競争率の高い寝台列車・サンライズ出雲は諦めていたが、9月の時点で比較的快適な夜行バス3列シートは空席無し、4列シートも残席僅かだったためとりあえず慌ててバスを押さえた。
19:40 新宿バスタ発
6:50 米子着 12,800円 三連休価格。
まあ、新東名は120km高速、道路は新しく舗装もキレイでガタガタも少なく広くて快適。バスでも余裕でしょ!
運転手さん、最初の休憩はどこですか?
「談合坂です。」
談合坂ね、え?談合坂?中央道で行くの?
はい、只今新東名高速集中工事のため迂回します。
話しが違ーーーう。あははは。中央道はカーブも多くガタガタ道、それでも河口湖過ぎたあたりで東名方面へ合流した後は熟睡。
朝6時頃、休憩で利用した大山パーキングエリアからこれから大山(だいせん)別名「伯耆富士」(ほうきふじ)を見ることができた。その名の通り富士山そっくりの単独峰、バスの運転手さんが言うには大山(だいせん)はガスがかかりやすくこの時間にこんなにキレイに見えるのは珍しいとのこと。やったね!
米子駅のセブンイレブンで朝食と登山中のおにぎりを買って路線バスに乗り換え。
0720 米子駅発 路線バス
0812 大山寺着 730円
アプローチの景色もとても良かった。登山口の大山寺ナショナルパークセンター(標高約700m)でトイレを済ませコインロッカーに荷物を預け(200円)大山 弥山(1710m)、目指してクライムオン!想定コースタイムは往復6時間。
大山寺参道はmont-bellがプロデュースするオサレなカフェ併設のオサレなお土産屋さんがアクセントになっていた。広々として地元の地酒や地ビールの品揃えも豊富、下山後のビールが楽しみ。
モンベル | 店舗 | モンベルが手がける山の駅「大山参道市場」
登山口は最もポピュラーな「夏山登山口」を利用。登り出しは参道らしく整備された石畳で雰囲気も良く歩きやすい。
ブナの大木のスキマにから朝日が刺さり、紅葉の森の中でキラキラ光りテンション爆上がり。
爆上がりだが、4合目あたりまで持病の喘息の発作が起こりゼエゼエヒューヒューと息が細くなる。標高差や寒暖差で発作が出てしまうようになり、厄介だがこの持病と付き合いながら生きている。展望が開けると日本海の海岸線が見えて気分は最高だ。2合ごとに休憩を取り、吸引器で抑えながらゆっくりペースで登る。
ラブリーな紅葉から険しい北壁が姿を表すとアルペンムードが一気に高まった。
6合目には避難小屋があり、階段で大勢のハイカーが展望を楽しみながら休憩を取る。
全体的にとても手入れが行き届いた登りやすい登山道だが、6合目から先は傾斜もキツくなりゴロゴロ岩も増え、早朝登った人の下山も増えて渋滞が発生しやすくなりピッチを上げる。レッツゴー!ちゃんちゃん行くよ!標高や気温に体が順応して喘息も収まり一気に頂上を目指す。
登る人と下りる人、譲り合い過ぎると停滞する。フレンドは「はい登りの人行きます!」と仕切り始めた。強いなおばさん(笑)
振り返れば日本海。なんだこの山最高だな。キレイ!凄い!最高だ〜感動しっぱなしの山おばさん達(フレンドの写真)
バスを降りてから頂上まで3時間。喘息でバテてた割に後半の追い込みで予定よりチョイ早のタイムで長めの休憩。避難小屋と歩道の工事が入っていた。すれ違った人の話しによると、コロナ禍で人が少なくなった時期に登山道の手入れを始め、とても歩きやすく避難小屋もキレイになったとの事。人間はかしこい、ずっと守られて愛され続けている山。ありがたい。
地元国立大学運動部のネーム入りジャージを着た学生グループは明るく元気な女の子がリーダシップを振るい、口数の少ない男子部員をビシビシ仕切っている様子が楽しかった。「ハイ立って!イェーイ✌(自撮り撮影)はい行くよ!チョコレートあげます」チョコレートの御礼にキャラメルを差しあげると「めっちゃ嬉しい!キャラメル嬉しい!ありがとうございます!わーいキャラメル!」若くて元気で他人と分け合う気持ちがあり礼儀正しく最高の若者たち。これからの日本を任せたよ。
頂上からは石室方面へ迂回。人が少なく視界の広い景色に癒やされる。
下山は5.5合目辺りの分岐から奥寺方面へルートを変えた。太陽の角度が変り紅葉の陰影も変わる。その隙間から荒々しい北壁が見え隠れ、初級者でも登れるチョロ山でこの景色のアレンジはなかなか無いのでは。ほんとにいい山だな〜。
紅葉を見て楽しみ、深い森では紅葉に溶け込む。カンロ飴になった気持ち。
奥寺は修復中だったがお参りして御朱印を頂いた。標高が下がるとまだ紅葉前の緑に癒やされる。
下山してコインロッカーから荷物を出して日帰り入浴で汗を流してビール!
美味しい!
今日最高だったね。最高だったね。
本日の宿は暖炉が名物の山のペンション。一人旅だと宿が限定されがちでビジネスホテルになりがちだが二人旅なら選択肢が広がる。嬉しい。
夕食はイタリアンのコース。
夕食の後は同宿の皆さんと暖炉を囲んで酒盛り(笑)福岡から車で来たおじさまグループに持ち込みの日本酒・焼酎を次々振る舞って頂いた。60代で大型バイクに乗り旅をして山登りをするおじさま、全国各地のご当地フルマラソンに出場する旅をしているおじさま。老後から始めたら遅いから今のウチに始めた方がいい。バレーボール観戦でご当地山登りをするおばさんは大変勇気を貰い話しが弾む弾む。
今年のゴールデンウィークにソロで訪れた石槌山山荘(愛媛県)でもこうして山旅で会ったソロ同士で会話が弾み、そこで鳥取から来た人の良さそうな鳥取人男性から「鳥取はいいところなので是非来て下さい」「大山の紅葉はホントに日本一素晴らしいので是非鳥取に来て下さい」「大山のブナは西日本1なんです。紅葉の時期は…是非鳥取へ、もう本当にいいところなんです鳥取は」と消灯の時間ままで何度も鳥取プレゼンをされた(笑)
神奈川県から来た男性ソロと私は2人とも「人生でこんなに鳥取を勧められた事は一度もない」と目を白黒するばかりであの日も楽しい夜だった。
翌日へ続く