第53回暇つぶし杯

バレーボール観戦と山旅と湯の記録

JT広島米子からさいたまクリテリウム③

2023.11.05(SUN)さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス

 

 

パレードランを自撮りしながら数百mこの姿勢のまま走り抜けたこの陽キャスロベニアが生んだスーパースター、タディ・ポガチャル(25歳)。

 

1人の怪物の誕生が、世界の自転車ロードレースの戦略を変えた。

 

ツール・ド・フランス2022、この実況解説の一節が私を自転車ロードレースに引き込んだ。怪物だったかバケモノだったか忘れましたが(いい加減)。単騎vs戦略、若干21、2歳でツール・ド・フランスを連覇した若き怪物ポガチャルを1年がかりでポガチャルを研究し戦略を練り総力を注ぎ込んで総攻撃をかけたチーム・ユンボ・ヴィスマ。ユンボの戦略的無慈悲波状攻撃は地獄の窯を覗き込んだような壮絶なレースとなり目撃した世界中の観客がただただひたすら熱狂した。

我々は2022年第11ステージ、ガリビエ峠を一生忘れる事は出来ない。自転車ロードレースってこんなに面白い。ニワカですらいっぱしのツール通気取りにさせてくれたレース。

その怪物が埼玉に来る。行かないという選択肢は無い。それが自宅から在来線で1時間の埼玉でも、鳥取から夜行バスで12時間の埼玉でも答えは同じだ。

 

①11/3文化の日(FRI)大山登山(鳥取県)

バス移動

②11/4(SAT)JT広島米子ホームV.league観戦と松江城登城 

③そして11/5(SUN)は米子から夜行バスで約750km移動+新宿から電車で約35km移動してさいたま新都心で行われるさいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスを観戦しました。初めての自転車ロードレース生観戦です。

 

 

このブログはバレーボール観戦の前に山登りなどのアクティビティを詰め込むエクストリーム観戦の記録です。

 

前日の記録はこちらです。

 

2015米子駅発 夜行バス

0725 新宿駅到着 9800円

途中のサービスエリアで約2時間おきに約20分ほどの休憩を挟みつつ定刻通り到着しました。

今回利用したバス会社WILLERの運転手さんは行きも帰りも話しかけやすく人柄がよく丁寧で親切な方々に恵まれました。トランクに預けた荷物は手渡し&手渡し。海外ならぶん投げ&放り投げですよ。

サービスエリアでの休憩時も施設から見えやすく発見し易い場所に駐車してくれたので迷わず安心。行きで約15分の休憩に大幅に遅れて30分後にバスに戻ったお客さんににはキツイ口調で注意したのも好感です。遅れたお客さんは「迷っちゃってテヘペロ」と笑ってましたが、、、。あなたトイレの横でずっと電話してましたよね?とお怒りのお客様の声を代弁するかのように「他の皆さんは到着先で乗り換えや時間の都合があるんですから!迷ったらバス会社に電話して下さい!」いいぞ運転手さん。

 

 

0725 新宿に到着。休日朝の新宿は人通りが少なく静かです。バスタ新宿の女性トイレは広くてキレイで明るい身だしなみコーナーが備わっていますが女子力を競い合うかのようにとても混雑するので、1フロア下の人目の少ない外の開放的なベンチでのんびりゼロから化粧する女子力。

 

さいたま新都心まで約1時間、早めに移動して駅のコインロッカーに荷物を預けます。400円。それから駅構内のBecker'sでモーニング。

この日は自転車レースの他にご家族連れで賑わうマルシェ、さいたまスーパーアリーナのメインアリーナの方では羽生結弦さんの催し物もあり、遠方からお越しの大勢のご婦人方が駅のコインロッカー争奪戦を繰り広げていました。運良く残り数個のロッカーをゲットし荷物を入れて100円玉を4枚お財布から出してる僅かな間に「この人出るんじゃない?ここ空くの!?」と血の気の多いご婦人方2、3組に背後から声をかけられました。近くで同じく残り僅かな空きロッカーをゲットした女性は小銭の持ち合わせが無く両替に走っている間に、荷物を出され他の人に取られそうになりました。そのため私は旅用財布にはいつも、大量の100円玉を入れています。私欲に走ると普段犯罪と無縁な人でも何をするかわかりゃせん。

ちなみにですがメインアリーナの前では「大きな荷物、スーツケース等は持ち込みできません」と会場案内が1日中トラメガで叫ばれていてうるさかったです。想定されている事、周辺のインフラを食い尽くすのでなくイベント会社は自前で手荷物預かりサービスを提供して欲しいですね。スーツケース1個1000円でも安いと思いますよ。

 

本格的な自転車レースというよりは、PR要素を含んだ市街地周回コースのファン感イベントという気構えできました。コロナ前には10万人がさいたまに集ったそうです。路上の無料観戦エリアもありますが、約半日の長丁場のため屋根もあり座席も用意されているアリーナ観戦チケットを購入。アリーナの後方に出入り口がありロード観戦もできてとても満喫しました。

 

11:30のアリーナ開場の列に並び入場すると正面に各チームピット。とりわけUAEチーム・エミレーツのピット前は10万円の「選手触れ合いプラン」チケット購入者で黒山の人だかり。完全に上野動物園のパンダです。

選手たちはすでにレース用ジャージに着替えて行き交っていました。うおおお忌々しいまでに黄色い軍団ユンボだ!クスだ!、あれは誰!チッコーネがこっち見た!

数々のスポーツ世界大会の観戦をしているので生で見るスーパーアスリート特有の無駄を削ぎ落とした美しい体格や、1年中有酸素運動デトックスされ細胞レベルで一切毒のない清らかさや、食物連鎖の頂点にいる猛禽類のような威厳などが混ざって発光してるのはわかっちゃいたけど。新人賞ジャージを身にまとったポガチャルのキラキラ度は度を越していて、「触れ合えないチケット」の客が指を加えてガン見している無数の姿勢に気づいたポガチャルがステージ袖に消える前に、サッと手を上げニコっと笑顔を見せると、全員目を剥いて腰を抜かしました。男性も女性もおじさんもおばさんもそこにいた全員の乙女心がきゅんきゅん。

勝負をかけるアタックではギャインギャインに強さを見せつける25歳は陽キャでユニークな人たらしでもあります。

国内選手、ジュニア選手、パラサイクリストの出走も皆さん速くてかっこよくて胸が踊り沿道から「GO!GO!GO!」と声援が飛ぶ。

続いて海外招待選手と一般参加者によるオープニング走行。リラックスしたパレードランでも空気抵抗が無いかのように速っい。速くて強くてとんでもなく美しい。

がはははは。ポガチャルずっと自撮りしてたっ(笑)よくインスタで見るポガ芸を生で見る事ができました。よくあんな事できるな(笑)沿道は笑顔が湧いた。

忌々しいまでの黄色。

またカヴェンディッシュサガン、フルーム、ハンセンら豪華なレジェント集団はカヴェンディッシュがこれでもかって程のファンサでこれまた感激。

沿道の温度も温まりました。

 

そんなこんなでチームタイムトライアルではさらに加速

メインレースが始まると終盤にかけてさらに加速、とうてい目視で把握できませんがそれがもう興奮するってば。

 

「GO!GO!GO!GO!」大声で声援を上げます。青空の下で大声で応援するのは気持ちがいいな!

まるでスピード感がない写真。流し撮りというのを覚えたい。

 

レース全体は私の位置からは見えませんでしたが、最終周のクスとポガチャルの一騎打ちはタブレットでJスポの中継を見ていた近くにいた方が画面を共有して下さり声を出して熱狂しました。ありがとうございました。

さいたまの地で、日本で、ポガチャルが勝利に拘るポガチャルらしさを見せてくれた事に感謝と感激が止まらない。来て良かった、また来たいな。

 

 

10月に身内の不幸があり、沈んでいた気持ちが少しだけ上向いた。上向いて明るい気持ちになると、私こんなに明るい気持ちになってていいのかなと少しチクチクする。