選考基準は観戦時の興奮具合で。
今年自分が見た試合の中からの私選なのでその辺はあしからず。
年末にUPし忘れたので文中の[今年]は2022年のことよと。
セッター 関田(JTEKT STINGS)
長年世代を代表しているセッターなので長年観察していたつもりが、どんなセッターなのかイマイチ分かっていない。こちらが競技未経験者なので技術的な事はもちろん、性格がいいのか悪いのか野心家なのかマイペースなのか、リーダシップがあるのか無いのかゲーム中も熱く勝ちにこだわってるのかテンパってるのかクールなのか追い込まれているのか閃き型なのか真面目なのか全然わからない。意地悪な言い方をするなら具体的にセッター関田の魅力のどこが評価されて代表セッターなのか納得いく説明が欲しいところ。他にいないのか、他と何が違うのか知りたいと思っていた。
ブルーノよりセットの質がいいセッターは他にいる。でもブラジル代表No.1 セッターはブルーノでなければいけないで納得するお客様ですが。
「何を考えてるかわからない」それもセッターの素質の1つならば、どんどん腕を上げているからワカル日はもうこないのでないかと。
天皇杯準決勝JT広島戦、23-25☆☆ 一度は広島勝利の笛が吹かれたがチャレンジ判定からひっくり返しその勢いのままJTEKTがフルセットでうっちゃったあの試合で関田の凄さが少しわかった。
第2セット、後がなくなった第3セットでも広島のブロック戦術がハマり次々にスパイカーが餌食になる。こうなるとセッターはキツいだろうなと傍観している中で関田のキレが増し爆速でセットポジションに瞬間移動。デセッコもよくありますね、「デセッコ今どっから出てきたwww」の驚きでTLが埋まるような、ラリー中でもセッターが後衛でセットポジションに出てくるのが難しいローテでも、相手サーバーがセッターの動線を妨害するコースにサーブを打ち「崩した」と思ってもセッターのボールの下に入るスピードと正確性でチームのダメージをチャラにしちゃうシーン。あまりのキレの良さに東京体育館でお客様がガハハと声を上げて笑える余裕が生まれスパイカーにも余裕が生まれる。
現行のサーブレシーブ成功率算出方式では
サーブレシーブ成功[良]︰セッターが複数の攻撃パターンを使えるサーブレシーブ
となっているため素人目では、複数の攻撃が使えるかどうかなんてパサー個人の技術力だけでなく、この1試合の中でも関田の運動量の違いで後半は成功が増えてんじゃ?と思ってしまうのだがwどうなんでしょう。
後のクラブメディアでこのゲームではリベロ本間を中心に途中からディフェンスのラインを上げて対策をしたと知ることができたが見応えのあるゲームの中心に関田の運動量が光った。そのスピードについていけない、その心理で相手セッターを追い込む。関田ってこういうやり口で突破口を開くセッターだっけかwww
フルマラソンなら30km地点からのダッシュをかけてそのままライバル達を振り落として42.195kmのゴールテープを切るって感じかな。
筋肉は裏切らない。これは他の国内セッターより関田が頭2つ抜けていると実感した。
関田ってこういうセッターだっけか、という疑問はこちらの記事で解ける。(引用)ー普段は走り回らないけど走りました。もう足パンパンっす
セッターも海外挑戦すべき?バレー界の仮説を覆す関田誠大のスゴい進化とは…大型補強ジェイテクトで光った多彩なトスワークー米虫紀子
https://number.bunshun.jp/articles/-/855919
次点は中川(東海大女子)
長くなったのでサラっと
OH 女子から 高相みな実 (PFU)
元FC東京の坂本監督が指揮を執っているきっかけで注目し始めたVリーグ女子のPFUブルーキャッツ。
創部以来44年目にして初の決勝進出となった黒鷲旗の坂本監督の選手へ向けたリスペクトが素敵でした。「格上のチームに向かって行く姿勢がカッコ良かった」女子チームを率いる坂本さんの指揮官っぷりも新鮮で東京ファンも和んだ。
象徴するような高相さんにベストOHを。
以降は男子です
垂水(筑波大学)
全カレ決勝は久しぶりに客席でのたうち回りたくなる程痺れたでしょ。
MB 三輪(VC長野)
手放しで笑える明大バレーが国内TOPリーグで通用する事を証明。
MB 森崎(VC長野)
詳細は知りませんがなかなか大変そうなクラブ事情の中で何故バレーボールを続けてくれるのか。
葛藤しながらもがきバレーボールで自分を証明する姿は美しくかっこいいと思う。
https://www.getsuvolley.com/221111_vc_nagano_morisaki
OP 江川(JT広島)
チュアン。2mの平たい顔の民族っていいじゃないですか、秋田犬みたいで。
ナショナルチームで対戦すると攻撃ミッションを全うするスコアリングマシーンといったイメージだったけど、日本に来るとチャーミングな人間性が見えてウフフな中国勢。
東京GBのジャン君(OH)も応援してます。
昨年12月正リベロの古賀の負傷に伴いリベロにコンバート。それと同時に12/8FC東京バレーボールチームはこのシーズンを最後に事実上の廃部という絶望を突き付けられた。その中で賢明にボールを追う谷口のプレーはチームスローガン「nevergiveup東京」そのもの、光を差し続ける。
自分たちからバレーボールを手離すな
いやー見ているだけで泣いた泣いた
凄かったねワタル、廃部発表後年明け最初の墨田ホームゲーム、会場で会った顔見知りのチーム関係者は目を細めて話してくれた「凄いよワタルは、物凄い努力家。ワタルがあの姿勢でボールを追うからチームが前向きになれている。間違えない、ワタルは凄い。」
いやー泣いた泣いた、ボロ泣きした。
FC東京の歴史は幕を閉じたが、全体譲渡の形でチームが続いてよかった。
古賀が復帰し新シームではレシーバーとしてセット後半でセットアッパーとして起用される事が増えたが、そのガッツでチームのギアを一気に上げる
https://twitter.com/greatbears_vb/status/1600037409923612672?t=RJnGPF7YZP2ncIZJ8ydxcw&s=19
怪我すんなよ。
ベスト監督 秋山央監督(筑波大学)
佇まいは遠慮がちだが学生に与えるミッションはエグい。春季リーグから「筑波の学生はすげえ練習させられてんだなw」と関心する運動量で精度は後回しといったスタイルでスタートする。「させられてる」からその力を結束して向かって行くに移り変わる学生スポーツ。
長引く疫病の流行、学校方針のリモート授業、学生スポーツの熱に与えたダメージは大きく最強と謳われた関東一部勢が全カレトーナメントで続々と姿を消す中、筑波は強固だった。最後までチームで戦い抜く強いフィジカルと強いメンタリティ。美しかった。
秋山監督が学生に与えたテーマは「限界突破」それを体現した全カレフィナーレ。この時代にこの人が教員であった事に土下座で感謝したい気持ち。全カレ優勝おめでとうございます。
https://4years.asahi.com/article/14785145
ベストゲーム アジアクラブ選手権大会決勝
5月20日
サントリーサンバーズvsテヘランペイカン(イラン)
過ぎた事は忘れちゃうのでこれを書くにあたりJVAやV機構のカレンダーを辿ったところ「コレ面白かった!」と思い出した。ヌガペト、ニミル、セッターのマルーフ始め錚々たるイランオールスターといったペイカンの金満補強もワロタが、イランホームのこれぞアウェイといった熱狂の中で日本代表サントリーサンバーズは勇敢だった。
TOPプレーヤーを集結させレベルの高いゲームを見せてこそスポーツエンタメ。いつかユーキイシカワがイランの補強に雇われてVリーグチャンピオンと対戦したらぐうの音も出ないほど面白いだろうなと想像しただけでニヤニヤは止まらない。面白いパッケージだった。
アーカイブを予告なく消したVTVは控えめに言ってばかではないかな。
年間MVP 柳田将洋(サントリーサンバーズ→JTEKTスティングス)
2021-2022 V.leagueD1 BEST6
黒鷲旗BEST6
2チームに渡り取れるタイトルを卒なく(笑)
ひねくれ者の私選俺6でこのMVP選出がいいのか悪いのか。
国産OHは学生時代に蓄えた資産を食いつなぎ代表選手と比較してしまうと国内シニアで育っていないと感じる。その中で資産形態は変えずにトップシーンに居続ける選手が他に思い当たらないかな。プロ化するなら、プロ転向するなこの選手レベルが増えないと意味がないと思う。
消去法、皮肉の意味合いが大きい気がするMVP。
Vリーグ過去5年分のベスト6をさらってみる
2017-18 OHクビアク、OP清水、OPエドガー
2018-19 OHクビアク、OPエドガー、OPムセルスキー
2019-20 OHクビアク、OP西田、OPムセルスキー
2020-21 OH柳田、OPムセルスキー、OPクレク、
2021-22 OH柳田、OH高梨、OPクレク
いつからか「OHは該当する選手がいないから1枠でOP二人でよくね?外国人すげーし。」って投げやりになってないか選考委員会。
この5年間、代表OHの石川も福澤も柳田も海外に拠点を置きお留守だったけど、国産OHは柳田2回と高梨1回だけw
レフトエース好きとしてはそこを突っ込まずにいられない。
ちなみにMBは小野寺(3/受賞回数)白澤・小野寺・山内(2)傳田・高橋健太郎(1)
セッター 深津英臣(3)大宅(2)
リベロ 古賀幸一郎(2)小川(2)本間(1)
大学まではレフトエースがチヤホヤされてレフトエース市場なのにどうしてだろうね。
求ム!レフトエース!
https://www.vleague.jp/record/award/
そういえば年明けにVリーグプロ化の骨組みが発表されるとかされないとか。
どんな方向へ向かっていくんでしょうね。
飢えた野生の獣が生存競争を繰り広げ頂点を目指すサバンナなのか、食うに困らない冷暖完備のふれあい動物園の方向へ向かうのか。
アスリートの健康や人生の犠牲の上に立つエンタメなんかグロテスクと自分に嫌気が差しながら、バレーボールマンがみんな幸福を掴んだらいいな。